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雨の日に履いた革靴やレザースニーカーが乾いたあと、白っぽい輪の跡が残ることがあります。これが雨ジミ(水ジミ)です。汚れが付着したように見えますが、原因はまったく別のところにあり、対処の順番を間違えると跡が増えます。
輪ジミができる理由
革には元から油分やワックス、細かい汚れが含まれています。水が革に染み込むと、これらの成分が水の浸透に押しやられて、濡れた範囲の外周に溜まります。水分が乾いたあと、その成分が偏った境界線だけが輪として残る。つまり新しい汚れがついたのではなく、もともとあった成分が移動して偏った状態です。
だから落とすのではなく、偏った成分を広い範囲に散らして境界を消す、という考え方で手入れします。
用意するもの
- 柔らかい布2枚(濡らす用と乾拭き用)
- 水
- 馬毛ブラシ
- シューキーパー、または軽く丸めた新聞紙
- 乳化性クリーム(デリケートクリームなど、革に油分を戻すもの)
- 落ちない場合のみ、革用クリーナー
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手順
- ブラシで表面の乾いた汚れとホコリを落とす。濡らす前に必ず行う。
- 布を水に浸し、固く絞る。水が垂れる状態では使わない。
- シミの中心から外へ向かって、輪の外側まで含めた広い範囲を、濃淡をつけながら湿らせて拭く。境界だけを狙わず、周囲に向かってぼかすのが目的。
- シューキーパーか新聞紙を入れて形を保つ。
- 風通しのよい日陰で半日から1日かけて自然乾燥させる。
- 完全に乾いたら乳化性クリームを薄く塗り、ブラシで馴らして油分を戻す。乾燥したままだと硬化やひび割れにつながる。
- 水だけで薄くならない場合は、革用クリーナーを目立たない場所で試してから、同じように広い範囲に使う。
やりがちなNGと注意点
- ドライヤーや暖房の温風、直射日光での乾燥。革が硬化・縮み、元に戻りません。
- シミの部分だけをピンポイントで濡らす。新しい境界ができて輪が増えます。
- 靴クリームで色を塗って隠す。クリームは全体に均等に乗るため、明るい部分と暗い部分の差は埋まりません。
- スエード・ヌバックの水拭き。起毛が寝て質感が変わるため、専用のブラシとスプレーで対応します。
- エナメル(パテントレザー)は表面の樹脂層が主体なので、この手順ではなく乾拭き中心で扱います。
- 濡れたまま下駄箱に入れる。カビの原因になります。乾くまで出しておきます。
まとめ
雨ジミは、時間が経つほど成分が固定されて散らしにくくなります。濡れた日のうちにブラシと固く絞った布で広く拭き、日陰で乾かしてクリームを入れる。この流れを覚えておけば、多くの輪ジミは目立たないところまで戻せます。素材が分からない靴や、大切な一足で不安があるときは、自分で試す前に修理店に相談するのが確実です。
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